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宝塚音楽学校とは、宝塚歌劇団の舞台に立つ為に必要な芸能の基礎を学び、1人の舞台人としてのマナーを身につける学校です。
修業年限は予科と本科の2年間。月曜日〜土曜日の午前9時から午後6時頃まで、1コマ90分の授業で、
バレエやモダンダンス・タップダンス・声楽・演劇・ピアノ・日本舞踊・ピラティスなど、しっかりと授業が組まれています。
1日の終わりに、声楽やダンスの個人レッスンに通う音楽学校生も多く、ハードなスケジュールをこなす毎日ですが、
この2年間で、宝塚歌劇の舞台に必要な体力をつけていきます。
音楽学校に入学すると、男役か娘役か自分で決めます。身長で分かれることが多く、165cmくらいが分かれ目ではないかと思います。
芸名は本科生の夏休みあけに、第3希望まで出します。その中から劇団が選んだものが芸名となります。
▲宝塚音楽学校本科時代(2003年)
私自身は、第一希望であった“瞳ゆゆ”が選ばれました。“ゆゆ”はあだ名から。“瞳”は憧れていた上級生の本名からと字画で考えました。
予科生は、7月に前期試験、12月に中間試験、3月に期末試験。
本科生は、6月に中間試験、9月に期末試験、11月に秋の音楽会、1月に卒業試験、2月に文化祭があります。
尚、11月に行われる「秋の音楽会」は9月の期末試験の結果で。2月に行われる「文化祭」は1月の卒業試験の結果で配役が決まります。卒業試験の成績は、そのまま宝塚歌劇団入団時の成績となります。
7月
前期試験
12月
中間試験
3月
期末試験
6月
中間試験
9月
期末試験
11月
秋の音楽会
1月
卒業試験
2月
文化祭
音楽学校は予科生と本科生しかいないため、本科生は絶対的な存在であり、予科生には沢山の決まり事があります。
例えば、予科生の男役はリーゼント、娘役は三つ編みと髪型が決まっています。髪の毛が1本でも乱れてはいけないため、
目安は、髪の毛でタップをふめるくらい固めると言われていました。
また、予科生は笑ってはいけません。笑っていなくても笑い顔だと怒られてしまうため、
口角をセロテープで止めて下げる練習をした同期もいました。
一見、今上げた事は何の意味もないように思えますが、髪を固めるのは、舞台で激しく踊っても崩れないような髪型を作る練習。
笑ってはいけないのは、深刻なシーンや悲しいシーンでうまく表情を作れるようにと。後にあの経験は必要だったと思える日がくるのです。
音楽学校は宝塚歌劇団に入団するための学校ですが、2年間で精神力・体力ともに鍛えられます。
私が退団した後に就いたアナウンサー業でも、色々な番組を任せて頂いているのは、どんなに大変な仕事がきても弱音を吐かず最後までやり遂げる。
体調を崩さず休まない。と信頼を得ているからだそうです。
宝塚音楽学校受験について