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2018.06.15
バレエやジャズに比べて、苦手だと感じている人の多い「新曲」。なぜ苦手なのかが分かれば、お家でレッスンもできます。不安定な音、小さな声から卒業しましょう!
今回は、全国のカフェや雑貨屋などで使用されているカバーアルバムのレコーディングに計60曲ボーカリストとして参加し、長年ボイストレーニングの指導もされているErikoさんに、声の出し方から、本番に向けて自分で出来るレッスンを教えていただきました。
—新曲が苦手とは、どういう状況なのでしょう?何が分かっていないのだと思われますか?
音の想像がつかないのだと思います。ド〜レ、レ〜ファの間隔など、新曲を克服するには、まずは音の間隔を知ることが大事です。
—家ではどんな練習をしたら良いですか?
まずは、音の間隔を、ピアノなどの楽器を使って耳で覚えます。ドから二度、三度…と、音間隔を練習していると、ドからドまでの音の間隔は耳に段々と慣れてくると思います。声を出しながらやってみてください。
—リズムをとるのが苦手な人の練習の仕方はありますか?
自分の好きな音楽でいいので、一定のリズムのある音楽を持ってきてもらって、そのドラムのリズムを手で叩くと、良い練習になると思います。JPOPでも構いません。後ろのドラムは、一定のリズムを刻んでいるので、そこを目掛けて打つ練習をするといいかなと思います。又、裏拍を意識する練習もしてみてください。
—その練習は、ジャズダンスの音の取り方にも役立ちそうですね。宝塚の試験では、手で足の側面を叩いてリズムをとります。その時に、気をつけることはありますか?
一定を保つことはもちろんですが、頭の中でフリックを自分で考えながら打ってあげることは大切だと思います。あとは焦らないことですね。
—レッスンをしていると、声が小さい人が多いなと感じます。大きな声を出すための練習方法はありますか?
声は、声帯が開いたときに息と一緒に声が乗ります。声帯が締まった状態で声が乗ると、凄く小さな声になって喉声になってしまう。なので、出来るだけ声帯を開けて声をのせてほしいのだけど、家で簡単に出来る練習方法に、リップロールがありますね。声帯に良いバランスで息と音が出るので、まずはリップロールを続けられるように。
あとは、体を使ったトレーニングをしていくと変わってくると思います。ジャンプをして、床についたときに「ハッ」と、思い切りのある声が出るようにトライしてみましょう。体と声をリンクさせて声を出していきましょう。
—高い声が小さくなってしまう人の発声練習に良い方法はありますか?
フクロウのまねですかね。ホーホーって。笑 あとは、おばちゃんの電話口の声真似。『もしもしぃ??!』と。笑
ちょっと文章だとわかりづらいと思いますが、是非挑戦してみて。頬骨のところで響く感じ。オペラもJPOPも全部一緒で、頬骨に響かせて歌うと綺麗になると思いますよ。
—よく頭の上からとか、頭の後ろから声を出すとか言いますが、それはどういうことですか?
歌う時に背筋を使うので、背後を通って上から、という表現も間違ってはいないです。所謂、頭声と言われるもので、先程のフクロウやおばちゃんの電話口の声真似で出るような声をファルセット、又は頭声と言います。 響かせるのは地声もファルセットも頬ですると良いと思います。
—地声からファルセットへの切り替えって難しいですよね。切り替えがうまくいかない人の練習方法はありますか?
リップロールで高い音から低い音に落としていって、それで音がひっくり返らないようにする。中間音のソやラがひっくり返る方が多いと思うので、地声にちょっとずつ空気を入れていくと上手になりますよ。
—カラっと切り替えるのではないのですね。
そう。ミックスボイスにできると良いですね。ミックスボイスの習得は難しいけど、簡単に出来てしまう人もいます。
—短時間で譜面をよんで歌う注意ポイントはありますか?
先の音符を読んでおくことでしょうか。今読んでいる音符を声に出しているけど、次の音符のことも考えておく。次の音にたどり着くまでに、ドからミに飛ぶのだったら、レを心唱してからミの音を出しましょう。テンポは自分のテンポでいいと思うので、焦らずゆっくりやりましょう。
譜面で最初に見るのは、自分が苦手な連なる音符、伸ばす音符がどこにあるかなど。ガクッと上がり下がりしているところは注意ですね。
—本番と同じようなレッスンは必要でしょうか?
必要ですね。一番速いのは耳で覚えることだと思いますが、同じものがでるとは限らないので、何回も似たような譜面で練習しましょう。
ソルフェージュは一つ一つ音符を練習するよりも、和音をしっかり感じた方がいいと思います。沢山の曲を聴いて、音楽に対する感度を高めましょう。
夏休み(8/1.8/2)に、Eriko先生のボイストレーニングと飯田恵理香先生の新曲の特別レッスンを行います。この夏に少し自信をつけましょう!
詳細は、またお知らせします。
<Erikoプロフィール>
Suzi kim,今井マサキに師事。
Misia,AI,Beverlyプロデューサーの与田氏の指導・監修の元、
全国のカフェや雑貨屋などで使用されるカバーアルバムのレコーディングに、計60曲ボーカリストとして参加。
アーティストコーラスレコーディング、Music fairなどのコーラスに参加。
長年ボイストレーニングを指導しており、
子供から大人の一般人、新人バンド、モデル、アナウンサー、アニーオーディション(子役)などの指導を行う。
現在は留学経験を活かし、ゴスペル講師として多数のイベントにチームで参加。
ボーカルトレーニング・発声・発音・コーラスを指導中。