合格発表の後、そのまま本科生に迎えられ講堂へむかいました。
入学式までに必要なものなどの説明があるので、しっかりメモ。とにかく沢山説明があり、早口で進められますので、携帯のボイスレコーダーなどで録音しておくことをおすすめします。
一通り説明が終わったら、制服や着物、袴などの採寸。授業で使うレオタードやシューズなど一式を購入しました。
学校での手続きを終えると、スクールの先生に連絡をし、16時頃、5人でスクールへと向かいました。
もともと、あまり喜びなどを爆発させるタイプではない私達。先生は、もっと私達が喜んで涙する展開を期待していたようで(たぶん毎年そんな感じだったのだと思います)、もっと喜びなさいと、先生から泣きながら怒られました。笑
合格発表当日に怒られた合格者は、きっと私達くらいだと思います。
入寮までの2週間にやること
実家に帰ると、入寮までは2週間。
この2週間で、ふとんや私服など必要なものを全て揃え、入寮の準備をしなくてはなりません。
そして、私の家族にとって最大の問題は「入学する高校を辞めること」でした。
エスカレーター式の学校だったため、当然、入学式に出席することになっていますし、クラスに私の席もあるわけです。
学校に内緒で受験していることから、まずは学校に連絡し、入学式の午後に校長室に行くことに。
私より、母の方が震えたことでしょう。校長室で、校長、教頭、学年主任、担任などの前で話し合いがありました。
話し合いの結果、最終的には「頑張ってください」と応援していただくかたちで辞めることができました。
私には弟がいるのですが、当時まだ小学生。同じ学校に通っていたため、私のせいで弟に影響があるのではないかとの心配がありましたが、弟は真面目で成績優秀!(姉バカです。笑)なので、最後までお世話になりました。感謝です。
同級生には、誰にも宝塚を受験したことを伝えておらず、高校の入学式も出ていないことから、同じクラスになる予定だった友達からはとくにビックリされました。
小学校から9年間、または、中学校から3年間ずっと一緒だったのに、なんの連絡もなくいなくなるわけですからね。
今なら、グループラインにお別れの言葉を送信!なんてこともできるのでしょうが、当時は、連絡は連絡網があって、家の固定電話から電話する時代。携帯電話は使っていたものの、まだ全員が持っているわけではなかったので、親しい友達にだけ連絡するくらいでした。
しかし、もっとビックリなのは、高校の制服を買っていなかったことです。笑
入れ違いで高校を卒業した、友達のお姉さんの制服をもらい、もし宝塚落ちたらこれ着ればいいよねと言っていました。
結局、その制服を着たのは、校長室に行った1回だけでしたが、同級生が制服の採寸に向かう中、制服を買わないという選択はなかなか勇気のいることでした。
お嬢さんを手放せますか
そういえば、受験スクールに入った時、母は先生に「お嬢さんを手放せますか」と聞かれたそうです。受験する本人は希望にみちあふれていますが、もし合格したら、親は15才~18才の娘を、他の人より早く手放さなければなりません。
よく、「15才で親元を離れて寂しくなかった?」とか、「15才で家を出るなんて凄いね!」と言われますが、本人は毎日が大変すぎて、寂しいと思う暇もなく、、、。
もしかしたら、子供より親の方が、宝塚に入るということは勇気のいることかもしれません。
ドタバタとあっという間に2週間が経ち、ついに入寮の日となりました。
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