宝塚の舞台裏③公演のかつら

宝塚の舞台では、ほとんどの場合、娘役は地毛でお団子を作り、その上から「かつら」を付けます。かつらは、入団したときに、劇団生御用達のかつら屋さんの中から、お世話になるかつら屋さんを選び、退団まで同じところで作ってもらいます。

公演のお稽古が始まると、場面数に応じて、劇団からかつら代が出されます。かつらのデザインは、役柄や場面の雰囲気に合わせて自分で考えます。絵のうまい人はデザインを書いて伝えていましたが、私は絵が下手なので、かつら屋さんに大量に置いてあるスチール写真の中から、イメージに近い写真を探して伝えていました。

ショーなどで、同じ場面に出ている上級生のかつらと下級生のかつらは、なるべくかぶらないようにしています。

上級生から、本番で使うかつらの形を伝えていき、下級生は上級生とかぶらないようにかつらを考えます。そんなにかつらの種類あるの?と思うかもしれませんが、ロングの髪を下ろしているパターンだけでも、ストレート・ウェーブ・細かいウェーブ・内巻き・外ハネ・ハーフアップなど沢山の種類があります。

一番取り扱いが難しいのは「緩やかなウェーブ」のかつら。公演中のメンテナンスは自分でやらなければならないのですが、緩やかなウェーブのかつらは、どうしてもウェーブがとれてきてしまう・・・または、だんだんウェーブがまとまり、いくつかに分かれて違う形になってしまう。笑

私はメンテナンスが下手なので、緩やかなウェーブの形は選びませんでした。私はストレートが大好きです!!

初日が近づいてくると、かつらが出来上がってきます。かつら屋さんでかつらを合わせてOKであれば、舞台ですぐに付けられるようにおばん櫛を縫い付け、次はかつらに合わせた髪飾りを考えます。これがまた大変で、かつらが出来てから初日までの間は、ほとんど寝る間もなく髪飾りを作っています。

初日の前の舞台稽古で、イメージと違ったり、衣装に合わなかったりすると、急いで作り直すこともあります。実際に、お化粧や衣装、ライトを浴びてみないと分からないことは多いです。

そのため、初日を観る為に親が家に泊まりにきても、寝不足と初日に間に合わないという焦りで、機嫌が悪いことが多かったそうです。笑

男役さんと組んで踊る場合は、かつらが男役さんの顔などに当たらないように、細心の注意を払っています。よく見ると、髪を下ろしているかつらには糸がついていて、踊っても髪の毛が広がらないように工夫されていたり、三つ編みなどは、衣装に輪っかを付けてもらって、固定できるようにしてあったりします。

顔に当たると結構痛いですし、当たって口紅がのびてしまっては申し訳ないですからね。

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