【ご相談の回答⑥】「娘役として舞台に立つのは相当なお金がかかりますか」

舞台にかかる費用について、多くの質問が寄せられますのでお答えします。

私が受験した時は、インターネットも、今のように沢山の情報はなく、気にしたことがなかったのですが、今、ネット上には誤った情報が出回っており、受験生やご家族を不安にしているようです。

私は、花組に8年間在団していましたので、経験を書いてみます。組によって、多少の違いはあるかもしれませんが、大きくは変わらないと思います。

<質問>
「宝塚で娘役としてやっていくには、相当なお金がかかるのでしょうか。ネットで調べると、かつらやアクセサリー、靴は自費で、入出の服装にも気をつけないといけないので、月100万以上かかると書いてありました」

<回答>
どなたがこのような誤った情報を流しているのでしょうか。この情報を見て、受験を諦めてしまう受験生がいると思うと、怒りを通り越して悲しいです…。

まず、衣装と靴はお衣装部さんが全て用意してくださいます。基本的にお金はかかりません。

かかるとしたら、劇団から出るヒールは全て5cmなので、身長を気にしている人は、毎公演必ず使う黒エナメルヒールなどは自前で作っていました。

私も、黒エナメルは、ロケットやダルマになるとき用に7cmのものを作っていました。娘役トップになれば、ラインストーンのついたヒールを作ったり、話は変わってくると思いますが…

かつらは、役の数に合わせて、劇団からかつら代が出ます。本当は4こ欲しかったけど、3こしか出ない…という場合は、兼用できる場面を探して、髪飾りを変えて変化をつけていました。
逆に、予定していた数よりも多く出たときは、次の公演にまわしたりと工夫していました。

ここまでの、衣装・靴・かつらは基本的にお金はかかりません。

 

次にアクセサリーですが、必要な分だけ購入していけば良いと思います。お化粧ですごく汚れるので、高級品である必要は無いし、舞台で綺麗に輝くものが良いと思います。私は、年に3回くらい韓国に旅行に行っていた時期があったので、大ぶりで派手なものは韓国で安く買ったりしていました。

また、宝塚では、退団する時に「形見分け」をするのが伝統で、上級生から下級生へアクセサリー、靴、お稽古スカート、レオタード、楽屋着などを残していきます。

上級生のものを受け継いでいくのも宝塚の伝統です。

私も沢山いただいてきましたし、退団するときも、5段のクリアケース2つ分のアクセサリーと靴5足ほど。お稽古スカート8枚ほどと、袋に詰め込んだ大量のレオタードを形見分けしました。

お稽古スカートは、生地や形にこだわって、自分で作るのが趣味だったので、ほとんど私のものですが、その他は、上級生から受け継いだものが多いです。

最後に、入出の服ですが、これは人それぞれだと思います。
ただ、1つ言えるのは、服を買いに行く時間がありません。笑

 

宝塚を目指す受験生の皆さん。
宝塚は、皆さんが思っているよりもあたたかい場所で、舞台の歴史だけでなく、上級生から下級生に様々なものが受け継がれています。どうぞ、安心してレッスンに励んでください。

新着記事

ご質問

キーワード